Macが起動しなくなった時に、試してみるべき事
|一つ前のエントリーで、Mac mini(2011)が起動不能に陥り、最終的にはApple Storeで「修理不可」宣告を受けた旨を報告しました。
今回試した修復プロセスは、今まで行った修復作業で最もディープな内容でした。
結果はともあれ、今後必ずや役立つというと思いから、忘備録を兼ねて記事にしました。
まずはじめに、今回の症状を示します。
起動音がして、マークとプログレスバーは完了するまで表示されます。
しかし、その後画面が真っ白になり、強制終了(電源ボタン長押し)するまで無反応です。
Macが起動しなくなった時に最も重要なのは、原因がハードウエアの故障なのか、システムなどソフトウェアの問題なのかの判断です。
原因がハードウエア場合は、プロに修理を依頼すべきです。
原因がソフトウエアの場合は、私の経験では殆どが自力で復旧出来ました。
ただし、起動出来てもTimemachine等のバックアップが無ければデータは戻って来ない場合がありますので、ご注意下さい。
最初におことわりしますが、今回の修復では以下の③〜⑦の処置は、起動そのものが出来ず、処理を完了する事は出来ませんでした。
従って作業イメージは残っておりません。
⑥の作業イメージは、正常に動いているMacBookProで行ったものです。
しかし、④〜⑦の処置は、起動方法は違いますが、基本的にはディスクユーティリィティを使った作業です。
よって、⑥の作業イメージが参考になると思います。
では今回行った修復のプロセスを、順を追って説明します。
①SMCリセット
Macが電源を入れても起動音がしない、表示が全くでない場合に行って下さい。
デスクトップの場合
- 電源を落としてから、電源ケーブルを抜き取ります。
- 15秒ほどしたら、電源ケーブルを接続し、起動します。
ノートの場合
- 電源を落としてから、電源ケーブルを抜き取ります。
- 「Shift+Control+option」キーを押しながらと電源ボタンを10秒ほど長押して、10秒後に手を話します。
- 電源ケーブルを接続し、起動します。
今回も一応この処置を試しましたが、改善は見られませんでした。
②PRAMリセット(NVRAMリセット)
- Macの電源を落とします。
- 電源を入れたら直ぐに「command+option+P+R」キーを押し続けて、起動音が3回以上したら、手を離します。
PRAMリセットは複数回するのがキモで、以前1回で治らなかったMacBookProが、3回行ったら治ったという経験があります。
しかし、今回はこの処置での改善は見られませんでした。
③セーフモード起動
- Macの電源を落とします。
- 電源を入れたら直ぐに「shift」キーを押し続けて、マークが出たら、手を離します。
- 通常よりも起動に時間が掛かり、時々画面が乱れます。この間に、起動ディスクの修復が図られるようです。
- 起動すれば、上のように画面右上に「セーフブート」と表示されますので、ログイン後再起動します。
今回はセーフモードでも起動が出来ませんでしたので、改善は見られませんでした。
④問題がある起動ティスク以外に、起動出来るディスク(ボリューム)があれば、起動して見る。
- Macの電源を落とします。
電源を入れたら直ぐに「option」キーを押し続けます。 - 上のような起動ディスクを選ぶ画面が出たら、問題がある起動ディスク以外で起動します。同じバージョンのmacOSが望ましいです。
- 起動に成功すれば、ディスクユーティリィティを起動し、First Aidで問題のある起動ディスクを修復します。
※具体的な作業イメージは、後の⑥を参照下さい。 - First Aidで改善されない場合は、起動ディスクをフォーマットして、OSの再インストールを行います。
- 改善が確認されたら、データやアプリをTimeMachineのバックアップから復元します。
今回は、起動ディスクを選ぶ画面は出るのですが、最後は画面が真っ白になり、そのまま変わりませんでした。
⑤リカバリーモード起動
- Macの電源を落とします。
- 電源を入れたら直ぐに「command+R」キーを押し続けて、言語選択画面が出たら、使用する言語を選びます。
- OSXユーティが表示されますので、ディスクユーティリティーのFirst Aidでディスクの修復を図ります。
具体的な作業イメージは、後の⑥を参照下さい。 - First Aidで改善されない場合は、起動ディスクをフォーマットして、OSの再インストールを行います。
- 改善が確認されたら、データやアプリをTimeMachineのバックアップから復元します。
今回は、2.の使用言語を選ぶ前に画面が真っ白になり、それ以上進みませんでした。
尚リカバリーモードは、Macにリカバリー領域が無いと出来ません。
しかしリカバリー領域が無くても、USBメモリ等に作ったmacOSインストールディスクがあれば、次に示すようにほぼ同様の処置が可能です。
インストールディスクの作り方は、Appleのサイト他ネット上に色々と情報がありますが、僕はDiskMaker Xというフリーのアプリを使って作成しました。
インストールするmacOSのバーションによってアプリのバージョンが違いますので、ご注意下さい。
このような時の為にmacOSをメジャーアップデートしたら、インストールディスクを作成しておく事をお勧めします。
⑥USBメモリ等に作ったmacOSインストールディスクで、修復する。
1.Macの電源を落とします。
2.電源を入れたら直ぐに「option」キーを押し続けます。下のように起動可能なディスクが表示されますので、インストールディスクを選んで起動します。
3.起動すると、 OS Xユーティリティーの表示が出ますので「ディスクユーティリティ」を選んで「続ける」をクリックする。
4.ディスクユーティリティが起動したら、修復したいボリュームを選択の上、First Aidを実行する。
5.修復が終わると、下のような表示が出ます。
6.ディスクユーティリィティを終了し、左上のマークより修復されたディスクで再起動します。
7.First Aidで改善されない場合は、起動ディスクをディスクユーティリィティの「消去」よりフォーマットして、macOSの再インストールを行います。
8.改善が確認されたら、データやアプリをTimeMachineのバックアップから復元します。
⑦インターネットリカバリー起動
- Macの電源を落とします。
- 電源を入れたら直ぐに「option+command+R」キーを押し続けると、上のような地球儀マークが表示されます。
- 起動に成功すればOSXユーティが表示されますので、ディスクユーティリティーのFirst Aidでディスクの修復を図ります。
- First Aidで改善されない場合は、起動ディスクをフォーマットして、OSの再インストールを行います。
- 改善が確認されたら、データやアプリをTimeMachineのバックアップから復元します。
今回は、地球儀マークは出るのですが、最後は画面が真っ白になり、そのまま変わりませんでした。
⑧Apple Hardware Test
Macの電源を落とします。
電源を入れたら直ぐに「D」キーを押し続けます。
1.使用言語を選び、右下の→をクリックします。
2.この画面で、テストをクリックします。
ここでハードウエアの問題が発見されれば、その情報を伝えて修理を依頼します。
今回は、上のように「問題は発見されませんでした。」と表示されました。
尚、「全テストを実行します」にチェックを入れて実行しても、結果は同じでした。
これら①から⑧までを行った段階で、その結果を持ってApple Storeに持ち込みました。(予約が必要です)
Apple Storeでは、さらに様々なテストや修復を行ってくれましたが、いずれも改善しませんでした。
テストではハードウエアの問題は発見されませんでしたが、おそらくロジックボードに問題があるのだろう、との事でした。
そして、このモデルはすでにハードウエアの修理可能期間が終了しており、Apple Storeでは修理出来ないと宣告されました。
その後、
- 業者に修理を依頼するのか
- Appleの「整備済製品」にあった2014年モデルを購入するのか
- 最新のmacOS Mojave以上しかインストール出来ない、最新モデルを購入するのか
3日間、迷いに迷いました。
最も問題なのは、今使用中のアプリのバージョンが、macOS Mojaveでサポートされないという事情です。
アプリのバージョンアップには、分不相応な額の投資が必要になって来ます。
最終的には、macOS Mojave でAdobe CSシリーズを使う方法があるという情報をネットを発見し、やってみないと解りませんが、最新モデル購入に踏切りました。
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